サレントに構えるテヌーテルビーノ
プーリア州サレントにあるブリンディジにワイナリーを構えるテヌーテ ルビーノの現オーナー、ルイジ ルビーノの父トンマージが1980 年代半ばに購入した野菜や麦を植えていた農園を発展させ、現在は500ヘクタールもの広大な敷地を所有し、220ヘクタールの4つのブドウ畑「マルモレッレ」「プンタ アークイラ」「ウッジ-オ」「イアッディコ ジャンコーラ」でワイン造りを行っています。プリミティーヴォの畑から発掘された3500年前の古代遺跡
テヌーテ ルビーノのラベルに描かれた紋章は今から3500年前、古代ローマ時代に陶器を造っていたヴィゼリオ家のものです。ルビーノがプリミティーヴォを植えている畑からヴィゼリオ家によるワイン醸造用のアンフォラなどの古代遺跡と紋章が偶然に発掘され、大変話題となりました。つまり3500年も前からここでブドウが栽培され、今も引き継がれてワインが造られている興味深い畑をルビーノは所有し、その畑で造られるワインを「ヴィゼリオ」としてリリースしています。高品質でエレガンスを感じる飲み飽きのこないプーリアワインを目指す
ルイジ氏が初めてヴィニタリーに自分のワインを出展した時、興味を示してくれる人が少なく、「プーリアワインが良いワインとして知られていない」ことにショックを覚えます。プーリアのワインと言えば、アルコールが高く、濃厚で重いワインばかりが認識されていたので、ルイジ氏が目指したのは土着品種を尊重し、高品質でエレガンスを感じる飲み飽きのこないワイン造りを目指すことになります。
平均年齢40歳の若いスタッフが挑む
スタッフの平均年齢40 歳以下というテヌーテ ルビーノは、「サレント=安ワイン」のイメージから脱却するべく様々な試みを行っています。ルイジ氏は「プーリア・ベストワイン」という団体を立ち上げ、その代表に就任。同じ志を持つ他の生産者と共にプーリアワインの高品質化と啓蒙活動も意欲的に行っています。
温暖なプーリアでは非常に珍しい10月初旬の収穫
酸とミネラルが残るギリギリまで糖度を高める為、温暖なプーリアでは非常に珍しい10月初旬の遅い収穫を行います。それには海に近くミネラルが豊富な土壌の恵まれたテロワールの賜物と言えます。また本来早熟なスッスマニエッロをここまで引っ張って収穫出来るのはこのブドウの復興に大いに情熱を燃やすテヌータルビーノならではと言えます。
今までのサレントワインのイメージを覆す美しい酸を感じるエレガントなスッスマニエッロ
海に一番近い畑「イアッディコ ジャンコーラ」に植樹し、ススマニエッロ100% のワインを産み出しました。「果実味豊かでアルコール度数の高いワイン」という今までのサレントのワインと異なり、スッスマニエッロから造られるワインは非常にアロマティックで美しい酸を感じるエレガントなワインとなりました。現在スッスマニエッロの生産量はプーリアのブドウ総生産量のうちわずか0.02%。情熱をもってその大半を造っているワイナリーこそがテヌーテ ルビーノに他なりません。
他とは違う「サレントらしい」スパイシーでドライな、食事と楽しむことが出来るワイン
「今、プーリアに必要なのは市場における価格戦略でも、国際的に通用するスタイルでもない。『これこそがプーリアのワインだ』というアイデンティティなんだ」と語るルイジ氏はスッスマニエッロだけでなく、プリミティーヴォやネグロアマーロ、マルヴァジア ビアンカから造られるワインについてもすべて高品質化を図り、他とは違う「サレントらしい」スパイシーでドライな、食事と楽しむことが出来るワインを造っています。
畑ごとの個性が発揮されたワイン
畑はサレント半島ブリンディジの海岸線近くに農園を複数所有し、それぞれの畑が持つ特性に合わせて品種が栽培しています。最適な品種から生まれるいずれのワインも土地ごとの個性が発揮されたワインとなっています。 |